自虐

他人から言われる前に自虐しておくっていう保身術がある。
自尊心を守って気分を楽にするにはなかなか有効な手段だと思う。
でも時々、あまりに多用しすぎているような人を見かける。
この保身術を多用してる人について考える。


この保身術の重要な点の一つに、「自分の気分が楽になるだけで何も解決してない」というところがあると思う。
例えばクズな人が自分のことをクズだと言ったところで無自覚のクズが自覚あるクズになるだけで結局クズだ。

だからこの方法を使わなくていいに越したことは無いし、多用している人は当然ダメな部分が多いということになる。
他人に指摘されるようなダメな部分を多く見せる人が嫌悪感を抱かれないわけがないので、多用している人は駄目だという結論になる。

あと欠点の多さに関わらず同じ自虐を何度も繰り返す人はもう充分そのイメージがついてるし改善する気が無いように見えるのでせめて自虐だけでもやめてほしいなと思う。

ここまでは的を射た自虐の場合の話だけど、多用している人ならではの更に厄介なパターンで、自虐が的外れであるというパターンがある。
個人的な見解だけど、例えば自分のことを出会い厨だと名乗る人は大体このパターンだと思う。
僕はそもそもネット上で知り合った人と会うことは何も悪くないと思っているし、ネット上で知り合ったせいで行動を大幅に縛られるなんて全く合理的じゃないと思っている。
出会い厨と言われる人が責められているのはその目的の部分で、ただ会って楽しく遊ぶだけなら何もやましいことではないと思う。

件の保身術を用いる人が出会い厨を名乗った場合の問題点は、自身が出会い厨であるかないかに関わらず出会い厨への悪意が見え隠れしているところだ。
その人が実際に出会い厨なら上記のパターンから言っても当然嫌悪の対象だし、そうでなくてもその人は「自虐」という認識で出会い厨だと言っているので、自身と同じように他人と会った人をも蔑んでいることになる。
一人で遊んで出会い厨を名乗る人はいないので当然会った相手がいて、楽しく遊んだその相手すら出会い厨呼ばわりして悪意をぶつけていると思うと、とんでもなく非常識な人間に見える。
それが意識してのことでも無意識のことでも非常識には変わりない。

上で挙げたことを考えると、他人から言われる前に自虐しておくっていう保身術は、やっぱり自分を守るためだけに他人を巻き込むずるくて自分本位な方法だと思う。
できるだけ使わないほうがいいし、まして多用している場合じゃない。

僕もたまにやってしまうけど。


これも上のパターンの一つ。